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日記形式でつづる いがぴょんコラム ウェブページです。
先日 デジタルピアノを見学に行きました。そこで いまどきのデジタルピアノの機能・性能を知り、とても驚きました。素晴らしい出来映えです。ショックです。ピアノを超えています。ヴァイオリン奏者として、特に音律設定機能に惚れてしまいました。
先日、デジタルピアノの展示場に見学に行きました。そこはカワイのショップでした。そこで、今時のデジタルピアノの機能・性能を知り、とっても驚きました。
カワイデジタルピアノ PW7 http://www.kawai.co.jp/pw/pw7.html
タッチ感がピアノと変わらない。音色も 変わらない。 むしろちゃんとした平均率チューニングされているので、音程が良い。
チューニング機能が実装されている。 (442.5Hzなど、細かい単位で設定できる)
驚くべき事に、上位機種は なんと「音律設定」機能を搭載している。 平均律を3種類、純正律を2種類、ピタゴラス音律、中全音律、ヴェルクマイスター第?法、キルンベルガー第?法、その上 ユーザ設定の音律も可能
ヴァイオリン奏者としては、「音律設定」機能がとても気になります。
たとえばクラシック弦楽器奏者のあいだでは「ピアノという楽器は音程が悪い」ことは良く知られています。しかし実際に純正律や 純正律をベースとした現実的な音律選択による音程合わせというのは、なかなかに独学などでできるものではありません。(クラシック弦楽器における音程はあるいみ一子相伝的な要素のひとつだと考えています) ところが、この「音律設定」によって、音程のよりどころとしてのデジタルピアノの活用方法が思いつきます。トッププロと接点の無いヴァイオリン学習者が純正律などを学ぶことができるのです。(それどころか、ユーザ設定の音律により、「師匠」の音律を目の当たりに学習することができたりもするのです)実際の所、純正律(長調)に設定したら ヴァイオリンのような音程で演奏ができました。(完全にヴァイオリンっぽくないところは、ユーザ設定音律でフォローできることでしょう)
バロックに少しだけ興味のある私は 中全音律にも興味ありました。ビオラ・ダ・ガンバなどの場合には 中全音律を選択することがあるように聞き及びます。(それは弦と弦の開放弦の間隔によるものだそうです)ふむ、でも 完全5度がハモらないのは、結構気持ち悪いです。(これはさすがに 誰でも聞き分けられるレベルでしょう)ピタゴラス音律についても 設定して演奏してみたら、やはり感慨深いものがあります。歴史の重みですなぁ。
とどめが、ヴェルクマイスター第?法、キルンベルガー第?法です。この音律を選択して 音色をパイプオルガンにしたら、ああ、パイプオルガンのおとがします。なるほど、パイプオルガンって音律がとても特徴的だったのですね。これらの設定で バッハ作曲「トッカータとフーガ」の冒頭部分を演奏してみたら、ほんとうにパイプオルガンの音がします。感激です。
平均律にもいろいろあります。ほんとうに平均をとったって感じの平均律もあれば、ちょっとレトロ感のある平均律も実装されています。ふうむ、感慨深いです。
さいごに、さまざまな音律で 「ねこふんじゃった」を演奏して、音律の相違を実験してみました。黒鍵と白鍵が あきらかに音色が異なります。(だからこその音律でもありますね)、、、こうやって気軽に音律が変更できたりチューニングが変更できたりと、これはもうデジタルならではですね。デジタルピアノ、おそるべしです。カワイの販売店様、どうもお騒がせいたしました m(_._)m
2005.01.29追記 先日 書店で ふとピアノ調律にまつわる本を見かけました。早速衝動買いしました。
ヤマハ株式会社(当時は日本楽器製造株式会社)に入社以来 ピアノ調律ひとすじの方が書かれた書籍。リヒテルやミケランジェリの専属調律師として活躍したというのだから凄いですね。なるほど、多くのピアニストは自分でピアノを調律しません (できません) ので、ピアノ調律師の腕前は とても大事なファクターなのでしょう。
ちなみに ヴァイオリニストは 自分でヴァイオリンを調律します! 私は ヴァイオリンの調律 (調弦) には いろいろこだわりあります。ふうむ、ヴァイオリンの調律師なんて職業はいま、この世に存在するのかなぁ、なあんてぼんやり考えたりしてみました。